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Linux 入門
Linux ディストリビューション
Linux ディストリビューションとは、Linux の配布形態のことである。それぞれの配布元によって考え方や目標および目的が異なるので、それらを達成するために、Linux カーネル、ライブラリ、ソフトウェアなどを選択したりアレンジして、ユーザが利用しやすいように専用のパッケージとしてまとめて配布を行っている。
つまり、ディストリビューションごとに同じプログラムであっても、採用していなかったりバージョンが異なっていたりアレンジされている場合があるので、ユーザはディストリビューションごとの特色を理解し、自分の利用目的に一番マッチしているものを選定しなければならない。
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参考文献:
Linuxディストリビューション - Wikipedia
Linuxディストリビューション全集:ITpro
List of Linux distributions
Linux のパッケージ管理システム
パッケージ管理システム (パッケージかんりシステム) とは、OSというひとつの環境で、各種のソフトウェアの導入と削除、そしてソフトウェア同士やライブラリとの依存関係を管理するシステムである。
パッケージ管理システム - Wikipedia
Linux のディレクトリ構造
LinuxやUnix系OSのディレクトリ構造は、基本的にはFHS - Filesystem Hierarchy Standard(ファイルシステム・ヒエラルキー・スタンダード)と呼ばれるファイルシステム階層標準に従っている。
「基本的」というのは、多くのLinuxディストリビューションはこの標準に従っていない部分があるからである。しかし、それが標準の考え方であるため、ここではFHSに沿って説明することとする。
ディレクトリとは、MS-DOSのディレクトリ、もしくは、Windowsのフォルダと同じ意味であるため、Windowsユーザはディレクトリをフォルダと読み替えて解釈して構わない。
ディレクトリ | 説明 |
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/bin | → /usr/bin へのシンボルリンク。 |
/boot | システムのブートに必要な静的ファイル群(static files)が格納されている。ブートローダ(boot loader)、カーネル(kernel)、初期 RAM ディスク(initrd)など。 ※削除するとシステムをブートできなくなるので注意。 |
/dev | システムに接続されているデバイスや仮想デバイスを表すファイル(/dev/null, /dev/hda, /dev/sda …)が格納されている。 |
/etc | ホスト特有のシステム構成を記述した設定ファイル群(/etc/bashrc, /etc/hosts …)、および、デーモンの設定ファイル群(/etc/samba/smb.conf, /etc/httpd/conf/httpd.conf …)が格納されている。 |
/home | ユーザのホームディレクトリー(home directory)が格納されている。 そのシステムにログインできるユーザの名前でディレクトリが作成されている。 |
/lib | → /usr/lib へのシンボルリンク。 |
/lib64 | → /usr/lib64 へのシンボルリンク。 |
/mnt | ファイルシステムの一時マウントポイント(mount)。 |
/media | CD-ROMなどのリムーバブル媒体 (media) のマウントポイント(FHS-2.3 で追加)。 |
/opt | オプション(option)のアプリケーションソフトウェアパッケージのインストール用。 |
/proc | カーネルやプロセス(process)の状態に関する情報を主にテキストで示す仮想ファイルシステム(例えば、実行時間やネットワークなど) 用。procfsのマウントポイント。 |
/root | root(管理者) のホームディレクトリー。 |
/sbin | /usr/sbin へのシンボルリンク。 |
/tmp | 一時ファイル置場(temporary files)。リブート時に内容が保持されない。 |
/srv | システムによって提供された。(served)サイト固有のデータ。 |
/sys | 動作しているプロセスやドライバを/procで管理すると膨大になるため、/sysにドライバ関連のプロセスをまとめている。主にdeviceやmoduleに各種情報が保存されている。 |
/usr | 大部分のマルチユーザ(全userのための)ユーティリティとアプリケーションを格納する。 |
/usr/bin | 基本的なコマンド(cat, chmod, cp, dd …)が格納されている。 |
/usr/sbin | root ユーザが使用するシステム管理系のコマンド(shutdown, fdisk, fsck, ifconfig …)が格納されている。 |
/usr/lib | /bin/ の基本的なコマンドや、/sbin/ のシステム管理系のコマンドを実行するのに必要なライブラリのみが格納されている。 |
/usr/lib64 | /bin/ の基本的なコマンドや、/sbin/ のシステム管理系のコマンドを実行するのに必要な64ビット用ライブラリが格納されている。 |
/var | 可変(Variable)なファイル群。内容が常に変化するようなファイル群を格納する。例えば、ログ、スプール、一時的電子メールファイルなど。別パーティションとすることもある。 |
参考文献
Filesystem Hierarchy Standard - refspecs.linuxfoundation.org
Filesystem Hierarchy Standard - pathname.com
Filesystem Hierarchy Standard - Wikipedia
各ディレクトリの役割を知ろう(ルートディレクトリ編) - @IT
Red Hat Enterprise Linux 4 リファレンスガイド - redhat.com
Filesystem Hierarchy Standard(FHS)の概要 - redhat.com
各ディレクトリの役割を知ろう(ルートディレクトリ編)(1/2)
Linuxの基本の基本。Linuxの基本的なディレクトリ構成
List of Linux distributions