ネットワークバイトオーダについて
IP アドレスもポート番号も整数です。このため、ネットワーク上で IP アドレス、ポート番号を送受信する場合は、複数バイトからなる整数の格納/表現方式(バイトオーダ)が異なるハードウェアアーキテクチャに対応する必要がある。
以下の表に示す様に整数の最上位バイト(メモリアドレスの下位)を先に格納するアーキテクチャをビッグエンディアン(big endian)と、最下位バイトを先に格納するアーキテクチャをリトルエンディアン(little endian)と言う。
リトルエンディアンを採用するアーキテクチャの代表例は x86 である。他のアーキテクチャではビッグエンディアンが多数派である。また、エンディアンを切り替え可能なハードウェアアーキテクチャであるバイエンディアン(bi endian)も存在する。(Raspberry Pi など)
マシン上のバイト格納順序をホストバイトオーダと言う。ポート番号、IP アドレスはネットワーク上の全ホストが正しく解釈する必要があり、決められたバイトオーダで送信しなければならない。これをネットワークバイトオーダと言い、ビッグエンディアンと定められている。
言語処理系などの仮想マシンの類では、プラットフォームに応じ使い分ける設計のものもあれば、片方に寄せる設計のものもある。例えば、Java仮想マシンはプラットフォームを問わずビッグエンディアンである。
プラットフォーム・エンディアン・サポート
表: ビッグエンディアンおよびリトルエンディアンでの 2バイト整数と 4バイト整数の格納順序
アーキテクチャ | 2 バイト整数 | 4 バイト整数 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
アドレス N | アドレス N + 1 | アドレス N | アドレス N + 1 | アドレス N + 2 | アドレス N + 3 |
|
ビッグエンディアン | 1 (MSB) | 0 (LSB) | 3 (MSB) | 2 | 1 | 0 (LSB) |
リトルエンディアン | 0 (LSB) | 1 (MSB) | 0 (LSB) | 1 | 2 | 3 (MSB) |
MSB = 最上位バイト、LSB = 最下位バイト